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メルセデス・ベンツ Sクラス

1/16

出典: フリー百科事典『)』

現行Sクラス (W221)

メルセデス・ベンツSクラス(エスクラス)は、ドイツの自動車メーカーダイムラーメルセデス・ベンツブランドで展開しているセダン型の自動車であり、同ブランドのフラグシップモデルである。

目次

[編集] 概要

下位にEクラスが存在し、ダイムラーの販売する車種では上位にマイバッハ 57/62が存在する。Sクラスをベースとした派生モデルとしてフラグシップクーペのCLクラスがある。なお、Sクラスと同じプラットフォームを利用したオープンタイプのモデルは発売されていない。

もともと、メルセデス・ベンツブランドの最高峰に位置していたため、従来はショーファードリブンカー(運転手による運転)を強く意識したパッケージングであったが、2002年により高額なマイバッハが登場したことにより、Sクラスはオーナードリブンカーとしての色彩を強くすることとなった。

2006年、日本においては8,078台が新規登録された。これは、メルセデス・ベンツのモデルの中ではEクラス(9,639台)に次ぐ第2位である。以下、Cクラス(8,042台)、Bクラス(7,189台)が続く。(統計情報、日本自動車輸入組合)

[編集] 歴史(Sクラス以前)

Sクラスがフラグシップモデルに位置することから、「Sクラス」の呼称が用いられる以前のメルセデス・ベンツの以下の車種はSクラスの源流であると考えられる。

[編集] Type220 W187(1951年-1955年)

W187
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タイプ220 (W187) は、1951年のフランクフルトモーターショーで初公開された。2,195 ccの直列6気筒(直6)エンジンを搭載し、最高速度140 km/hを可能にしている。ボディは4ドアセダン、2ドアクーペ、2ドアカブリオレがラインナップされていた。

[編集] Type300 W186/W188/W189(1951年-1960年)

W189 300dリムジン
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タイプ300 (W186/W188/W189) は、1951年のフランクフルトモーターショーでタイプ220 (W187) と同時にデビューした。3重キャブレターからなる、3L直6エンジンを搭載し、最高出力は150馬力を出す。ボディは4ドアセダン、2ドアクーペ、2ドアカブリオレの他、リムジンがラインナップされていた。

[編集] Ponton W105/W180/W128(1955年-1961年)

W180/W128 220リムジン
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1955年にデビュー。丸みを帯びたボディ形状から“Ponton(ポントン)”と呼ばれた。エンジンは2.2L直6で、ボディは4ドアセダン、2ドアクーペ、2ドアコンバーチブルがラインナップされていた。

1958年には、後期型のW128が登場し、1961年まで製造された。

[編集] Fintail W111/W112(1959年-1971年)

W111
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W111は1959年にデビュー。米国製キャデラックなどに影響を受けたとされる、後部のテールフィンから“Fintail(フィンテール)”と呼ばれた。エンジンは2.2L直6で、ボディは先代と同じ4ドアセダン、2ドアクーペ、2ドアコンバーチブルだった。

1961年に、エアーサスペンションと3L直6のエンジンを搭載したW112が追加される。1965年、後継のW108が発売されることに伴い、W112のセダンの生産終了。次いで1968年、W111のセダンも生産終了するが、クーペ、コンバーチブルは改良を受け、1971年まで継続生産された。

なお、同じプラットホームを持つW110があるが、こちらはEクラスの系統とする説が有力になっている。

[編集] Type600 W100(1963年-1981年)

W100
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W112のリムジンの後継モデルで、W108/W109の原型となったモデルである。

[編集] W108/W109(1965年-1972年)

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1965年にデビュー。スタイルは一見キープコンセプトのようにも見えるが、W111の特徴であったテールフィンがなくなり、現代的なスタイルになった。このモデルから2種類のホイールベースが用意されるようになる。W109の300SELはロングホイールベースを示すLが末尾につく。

W108はコイルスプリングサスペンション仕様に対し、W109はエアーサスペンション仕様である。

ボディはセダンのみで、クーペとコンバーチブルは先代のW111/W112 (Fintail) が継続生産のため、ラインナップにはない。エンジンは直6の3Lと2.5Lが用意された。1967年、6.3LのV型8気筒 (V8) エンジンを載せた300SEL 6.3が追加され、ベンツのフラグシップモデルとなった。

年次改良では、1968年に直6の2.5Lが2.8Lとなり、モデル末期までにW109のエンジンは全てV8に変更されている。

[編集] 歴史(Sクラス)

[編集] 初代 W116(1972年-1980年)

W116

詳細は「メルセデス・ベンツ W116」を参照

W108/W109の後継であるW116は1972年に登場した。このW116から正式に「Sクラス」と名付けられた。前モデルのW108/W109と大きく変わったのが外見のデザインである。特に、ヘッドライトはW108/W109が縦目のヘッドライトだったのに対し、W116は現在の乗用車と同じような横長の異型ヘッドライトを採用している。ターンシグナルレンズは大型化されている。

エンジンは、2,800 ccの直6、3,500 ccと4,500 ccのV8に加え、戦後最大級となる6,900 ccのV8エンジンがラインナップされていた。この他、米国とカナダ向けの3,000 cc直5ターボディーゼルエンジンもあった。

安全面では、事故の衝撃から乗員を守るパッセンジャーセルをはじめ、リア車軸上に設置されたフューエルタンク、運転者の傷害を軽減する4本スポーク・ステアリングなどの採用がある。さらに、1978年にはボッシュ製の電子制御ABS(前輪)のオプションが新たに設定された。

全世界で47万3,035台売れ、歴代SクラスではW126の次に売れたモデルとなっている。

[編集] 2代目 W126(1979年-1991年)

W126

詳細は「メルセデス・ベンツ W126」を参照

W126は1979年9月にフランクフルト国際モーターショーで初公開された。側面には「サッコプレート」と呼ばれる大型のプロテクターが付き、他車のデザインにも少なからず影響を与え、流行のスタイルとなった。ドアサッシュはボディと同色に塗られ、メッキモールディングが施されている。歴代モデルでは最長の12年間の長きにわたって製造・販売された。

主な安全機構に、エアバッグや衝突時にシートベルトを巻き上げる「シートベルトプリテンショナー」がある。500SELには「ハイドロニューマチックサスペンション」がオプション設定される。オートマチックトランスミッションは4速となった。

初期のエンジンラインナップは、直6の2.8L, V8の3.8L, 同5L, 直5ターボディーゼルの3Lであった。

年次改良では、直6の2.8Lが3Lに、V8の3.8Lが4.2Lに、同じくV8の5Lが5.6Lに排気量アップされ、直5ターボディーゼルの3Lは6気筒化された後、3.5Lに排気量アップしている。

他国の初期仕様は本国仕様とパワーの差が大きかったため、並行輸入車を買い求めるオーナーも少なくなかった。

全世界のW126の総販売台数は81万8,063台に上る。12年間販売されたためであるが、年間の販売台数に換算しても歴代トップの売れ行きである。

[編集] 3代目 W140(1991年-1998年)

W140

詳細は「メルセデス・ベンツ W140」を参照

W140はSクラスの中でもボディサイズが一番大きいモデルである。ドアサッシュは細く、センターピラーはブラックアウトされ、ボディと一体化したフラッシュサーフェス構造となり、空気抵抗の軽減を図っている。フロントマスクは先代のデザインを継承しつつも、傾斜のきついスラントノーズとなり、W126の気品さとは一味違う、押し出しのある力強いデザインとなった。ウィンドウは2重となったため、初期型の車両重量はかなり重い。

マイナーチェンジでは軽量化が図られ、モデル表記が従来の500SELから、S500に変更された。外装面では従来アンバー色だったフロントターンシグナルレンズがクリア化された。ただし、米国仕様の場合、灯火規定で一部がアンバー色となっている。またリアのテールレンズのデザインも変更された。V12エンジン車のグリルは、目の細かいグリルに変更されている。

W140の発売当初、欧米ではV12エンジンが嫌われ、低排気量エンジンが好まれた。EクラスがW210にモデルチェンジするまでは、同じ価格帯のEクラスとSクラスを比較した場合、Sクラスの下位モデルを選ぶ傾向が多かった。

全世界の総販売台数は、40万6,532台であった。

[編集] 4代目 W220(1998年-2005年)

W220

詳細は「メルセデス・ベンツ W220」を参照

販売面で不振だった先代モデルの反省により、大幅にコンセプトを見直したモデルである。ボディサイズはW140より一回り小さくなり、フロントマスクは小さめのラジエターグリルと丸みを帯びたヘッドランプで、威圧感を与えないフレンドリーな外観となっている。重量増の一因となっていた二重窓の空気層がなくなって窓が薄くなり、ドアはプレスドアとなっている。室内はW140に比べ広くなっている。

装備面では「ナビゲーションシステム」の導入や、余分な燃料消費を抑えるため、シリンダーを一部カットする「アクティブシリンダー」の採用などがある。また、Sクラスでは初の4輪駆動車である「4-MATIC」が登場した。

W220は依然高額な車種であるにもかかわらず、先代モデルより敷居を下げた印象を与えたため、総生産台数が48万5,000台と販売面では好調だった。しかしその一方で、ユーザーからは「デザイン、作りが安っぽい、高級車らしさに欠ける」といった指摘もあった。

[編集] 5代目 W221(2005年- )

W221

詳細は「メルセデス・ベンツ W221」を参照

現行モデルであるW221は、2005年9月のフランクフルトモーターショーでデビュー。日本では同年10月より販売を開始した。

先代のW220の反省からより贅沢に、Sクラスらしい品格を取り戻している。ボディサイズは拡大されたが、前後が絞られサイズの割にはやや小ぶりに見える、オーナードリブンカーを意識したデザインになっている。大きめのキャビンと短めのトランクリッドは世界のトレンドに沿ったものとなった。

センターコンソールからシフトレバーが消え、初めて運転する人には違和感を与えることがある。

新設計の3.5L V6エンジンと5L V8エンジンは、パワーアップと低燃費化が図られている。このほか、V12ターボエンジンもラインナップされる。ディーゼルエンジンの設定もあるが日本仕様にはない。

1つのダイヤル操作でエアコンやカーナビの操作が可能な「COMANDシステム」や、シフトノブの代わりにステアリング近くのレバーで操作する「ダイレクトセレクト」は、「BMW・7シリーズの模倣ではないか」という指摘も少なくない。しかし、そうした指摘を覆す走行性能、安全性能、快適性を持ち合わせた、世界を代表するモデルであることに変わりはない。

[編集] 外部リンク


メルセデス・ベンツ ロードカー タイムライン 1980年代-
  
タイプクラス1980年代1990年代2000年代
012345678901234567890123456789
ハッチバックAクラスW168W169
BクラスW245
セダンCクラスW201(190E)W202/S202W203/S203/CL203W204
EクラスW123W124W210W211W212
CLSクラスC219
SクラスW126/C126W140W220W221
マイバッハW240
クーペCLKクラスC208/A208C209/A209
CLクラスC140C215C216
ロードスターSLKクラスR170R171
SLクラスR107R129R230
スーパーカーSLRマクラーレンC199
SUVGクラスW460/W461W463
クロスオーバー
SUV
MクラスW163W164
RクラスW251
GLKクラスX204
GLクラスX164
ミニバンVクラス(ビアノ)W638W639
バネオW414
ライトバンスプリンタースプリンター

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