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モータースポーツ

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出典: フリー百科事典『)』

フォーミュラ1

モータースポーツ (motor sport(s)) とは、モーターエンジンを使って稼働する四輪自動車二輪自動車等を用いて行われる競技・スポーツである。ルールに従って行われ、法律を犯す暴走行為とは異なる。

広義にはモーターボート飛行機などモーターエンジンを動力源とする乗り物を用いて行われる競技・スポーツ全てを指す言葉であるが、実際には陸上を走る乗り物によるもののみを指すことが多いため、以下も四輪自動車および二輪自動車による競技・スポーツに限定して解説する(参考→陸上以外のモータースポーツ)。

目次

[編集] 概要

モータースポーツは、乗り物を使って地上を速く安全に走りたいという人間の欲求を具現化したものである。操る人の動体視力、瞬間瞬間の車の状態が判ること(感性)、変化する空気・路面状態・車に対応するマシンコントロール能力と、走る自動車・二輪車の性能を競う。日本のメディアの扱い方にはバイアスが掛かっているため判りづらいが、基本的には「速く走る」ことが目的では無く、「相手よりも早く無事に目的地につく」という本質がある為、競技によってはル・マン24時間レースなどのように「ゴール出来ないと完走扱いとならない(表彰の対象とならない、ポイントを与えないなど)」レースもある。

人力のみではなく機械という道具を介在させ不確定な多要素の下に行われるスポーツでもある。それが競技参加者、観客を含み世界中のファンを魅了して居るが、同時にこれまでにもレーシングドライバー、ライダー、観客を含めて数多くの犠牲者を出しているスポーツでもある。

大きな大会に出場するには各国の自動車協会から発行されたライセンスが必要である。また、道具を揃えるのにたいへんお金の掛かる競技だが、普通の乗用車で参加出来るジムカーナダートトライアルの下位クラス、低価格でサーキットを走行する催し(走行会、フリー走行)、レンタルで乗れるカート (Kart) など、初心者が比較的手軽に参加出来る分野もある。また、世界各地に気軽な走行ができるミニサーキットが点在している。

自動車メーカーがモータースポーツに参戦するメリットとして、メーカーや製品(車両)に対する大きな宣伝効果を得ることができる点が挙げられる。また極限状態でレースを行うことで得られるデータやノウハウをそのまま市販車にフィードバックすることで、より消費者に満足される製品を開発するための手助けとなる。 しかしレースに参戦するためには、ワークス参戦であれプライベート参戦であれ多額の資金を必要とする。またレースに参戦してそれらの恩恵を受けたくても、レースによってはホモロゲーション等の理由によって参戦できない場合がある。これは一定の期間に一定以上の生産台数を超えていないとレースに参加できない等といったものであり、今までレースに参戦していたメーカーや車両が規定の変更により撤退を余儀なくされることがある。

[編集] 歴史

ベントレー(1929年)

ヨーロッパフランスドイツイギリスなどの自動車先進国では、自動車の誕生と共にモータースポーツが始まったといってよい。1900年代 - 1920年代のモータースポーツの黎明期からモータースポーツに積極的に参戦している自動車メーカーとしては、フランスのルノーとドイツのメルセデス・ベンツアウディアウトウニオン)などが有名で、各社ともにモータースポーツへの参戦を通じて、技術の革新と安全性の向上、そしてモータースポーツに参加することによるイメージの向上を行うことで、現在も世界をリードする自動車会社の一つとして君臨している。

また、イタリアアルファ・ロメオフェラーリイギリスベントレー日本ホンダアメリカフォードなど、モータースポーツへの参戦を通じてその技術力や知名度、ブランドイメージを向上させた会社も多い。

[編集] 競技への参加形態

[編集] 参加形態の分類

ワークス
自動車製造会社が自社の資金、特別車(ワークスマシン)で参加する。
セミワークス
自動車製造会社が注目するチーム(選手)にワークスマシンを貸与し、参加(させる)。
個人(プライベーター)
個人で市販車を購入し、参加する。

[編集] 参加形態の現状

スポンサーのロゴが多く張られているF1のピット

自動車製造会社の製造する自動車が競技において優秀な成績をあげることは、当該企業のイメージアップや該当する車種の販売に影響を与える。そのため製造各社は様々な形で競技参加者を支援しており、個人の参加車にもサポートをする(セミワークス、部品供給など)。

また、競技の参加にはほとんどの場合多額の資金やメカニック・エンジニア等のスタッフが必要になるため、競技参加者は広く経済社会全体からスポンサーを見つける努力をする事が多い。スポンサーによる資金の提供を受けた場合は、野球など他のスポーツ同様、選手のレーシングスーツや車体にスポンサーのステッカーを貼って広告とする。普通チームで争われるプロスポーツではスポンサーも大半がチーム単位となるが、モータースポーツではチームとは別にドライバー個人に対しスポンサーが付く(パーソナルスポンサー)場合も少なくないのが特徴で、プライベーターチームでは契約を希望するドライバーに対しスポンサーの持込を要求することも珍しくない。

しかしタバコメーカーは広告の規制強化や禁煙問題で撤退したり、アルコール飲料のスポンサー(特にF1、NASCAR等)も、飲酒運転の問題などで規制される傾向にある。

[編集] 競技の場所

ラリー

モータースポーツの競技が行われる場所を以下に示す。

モータースポーツにおいては、閉ざされたコースを周回して走行タイムを計測、最速を競うことがレースの基本で、最高峰カテゴリ「フォーミュラ1 (F1)」は日本でもよく知られている。一方、 世界ラリー選手権 (WRC=World Rally Championship)に代表されるラリーや、ダカール・ラリーに代表されるラリーレイドは、サーキットではなく、公道およびオフロードなどにコースを設定し、規定時間内でより速く完走を競うもので、ロードイベントと呼ばれる。 競技の中にはル・マン24時間レースを開催するサルト・サーキットのように、サーキットと公道を併用して一つのコースとして行われるものもある。近年、サーキットは安全に競技および観戦できるよう、セーフティエリアを確保した設計が義務付けられている。それに比べ、公道で行われる場合は、十分なセーフティエリアを設ける事が難しい場合が多い。

[編集] 競技の種類

ロードレース
レース場やサーキットなどの舗装されたクローズドコースにて同時に複数台がスタートし順位を競う。
 ロードレースには2種類の競技形式があり規定の周回数を早く終わらせた者が優勝のスプリントレースと規定時間内に多く周回重ねた者が優勝の耐久レースがある。
ラリー
決められた区間を決められた時間で正確に走ることが要求されるロードセクションと、決められた区間の走行タイムを競うスペシャルステージ(SSと呼ぶ)から成るが、どちらか一方の要素のみで構成される場合もある。

詳細は「ラリー」を参照

トライアル競技
決められた区間をいかに速く正確にゴールするかを競う。スラローム競技であるジムカーナダートトライアル、加速競争であるドラッグレースなどがある。二輪自動車では複雑な地形(人工的に作られる場合もある)を、いかに足をつかずに走破するかを競う競技が多い。
その他

[編集] 競技車両の種類

[編集] 四輪自動車の分類

四輪自動車に於いての競技車両の違いは大きく分けて3種類に分類される。フォーミュラ系(オープンホイール)とプロトタイプ系(スポーツカーレース)、そして市販車改造車系(ツーリングカー及びラリーカー)である。

フォーミュラ系は4輪のタイヤが剥き出しのシングルシーター(単座)で、スプリントレースに特化した車両となっている。競技場所はサーキット、オーバル(円形〜楕円形コース)、公道であり、つまり路面が舗装されている場所のみで競技が行われる。(※主なカテゴリー=F1インディカーフォーミュラ・ニッポンF3

プロトタイプ系、スポーツカーレースは、フォーミュラ系同様、純粋なレース専用車両ではあるが、タイヤをフェンダーで覆い、(使用しないが)助手席もある2座席車で、ヘッドライト・テールライト・ブレーキランプの装着も義務付けられる。スプリントに特化したフォーミュラ系と異なり、主に耐久レース(長距離レース)用のマシンである。(※主なシリーズ戦・レース=ル・マン24時間レースルマン・シリーズアメリカン・ル・マン・シリーズ全日本スポーツカー耐久選手権

市販車改造車系(ツーリングカーレース)は、その名の通り町で見かけるような市販車を、レース用に改造した車両である。モータースポーツの基本カテゴリーと言える。個人から複数人で一車両を操縦又は同乗し競技を行う。距離もスプリントから24時間耐久と様々なレースを展開(フォーミュラではインディ500(800キロ)レースが最大距離)している。レース初心観戦者、参加者などにも見た目から分かり易いものとなっており、メーカー自身も宣伝し易いのがツーリングカーのレースである。(※主なシリーズ戦=WTCCDTMSUPER GTスーパー耐久

市販車改造車系(ラリーカー)は、ツーリングカーと共通点が多いものの、サーキット内だけでレースをするのでは無く、舗装された公道(ターマック)から平坦な砂利道(スムースグラベル)、更には人間の頭大の岩が転がる荒れた砂利道(ラフグラベル)までを市販車の設計段階では考えられない速度で走行するため、車体にツーリングカーとして使用される車以上の頑強な補強や、車の下回り(オイルパンやデフ)を保護するためのアンダーガードを装着しているのが特徴である。更に上記の場所を走行するため、サスペンションもストローク量が大きい物を装着し、車高も走行する路面の状況に合わせて高くする時も低くする時も有る。ラリーという競技の性格上ドライバーシートとコ・ドライバー(ナビゲーター)用の2座席が装備されている事も特徴の1つである。(※主なシリーズ戦=WRCIRCAPRCJRC

市販車改造系のモータースポーツには、これ以外にもダートトライアルジムカーナ全日本プロドリフト選手権(D1グランプリ)に代表されるドリフト競技などが存在する。(ダートトライアル・ジムカーナについては、クラスによっては一部フォーミュラカーも参加している)

なお、中には以上の分類に属しない車によるレース(代表例としてはミジェットカーレース(アメリカ独特の、ダートオーバルを専用マシンで走るレース)や、富士グランチャンピオンレースの後期(フォーミュラカーのモノコックにスポーツカー風のフルカウルを被せたマシンで競われた)など)や、上記の複数のカテゴリーのマシンが混在して参加するレース(ドラッグレースパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに代表されるヒルクライムなど)も存在する。

[編集] 二輪自動車の分類

オンロードレースとオフロードレース、それにトラックレース、トライアルの4分類が大まかな分類である。

トラックレース以外は、クローズドサーキットを使う場合と、公道を閉鎖して行われる公道レースとがある。

また、サイドカーによるレースも、一般的には二輪レースに分類される。

[編集] 4輪競技

レナウン・チャージ・マツダ787B1991年ル・マン24時間レース優勝車)
B・A・R 007(2005年 F1 佐藤琢磨選手使用車両)

[編集] 世界3大レース

[編集] シリーズ戦

[編集] フォーミュラ系(オープンホイール)

[編集] スポーツカー系(プロトタイプカー)

[編集] 市販車改造車系(ツーリングカー)

[編集] 市販車改造車系(ラリーカー)

[編集] その他

[編集] その他の4輪競技

[編集] 2輪競技

[編集] ロードレース

[編集] モトクロス

モトクロス

[編集] トライアル

[編集] その他の2輪競技

[編集] 旗の色の意味

チェッカーフラッグ

モータースポーツではレース中の主催者からドライバーへの情報提供や指示にを用いる。その色の意味は以下の通りである。掲示方法には、「静止」と、振り動かす「振動」とがあり、両者で指示内容が異なる場合がある。

  • スタート旗 国旗 - レースの開始を示す。国旗や主催クラブ旗を用いる。ただし国際格式のレースでは、信号機を点灯させて合図とする方法が大半である。
  • レッドフラッグ - レースの中止・中断を示す。
  • イエローフラッグ - 追い抜き禁止区間のはじまりを示す。(コース外に事故車両がいる場合は一本振動、コース上に事故車両がいる場合は二本振動の場合もある)
  • グリーンフラグ - 前ポストの指示を解除。追い抜き禁止、オイルもれ、障害物散乱区間などの終わりを示す。
  • ブルーフラグ - 掲示のみの場合、背後から速い車両が来ていることを示す。周回遅れの車両に振動で指示される場合、背後から周回数の多い車両が来ていることを示し、追い抜かせることを促す。
  • ブラックフラグ - 番号と共に掲示され、該当車両へピットインを指示する。
  • ホワイトフラッグ - コース上にセーフティカー救急車など、低速走行する車両がいることを示す。チャンプカーインディカーなど一部のカテゴリー(主に北米)では、最終ラップに提示される。
  • チェッカーフラグ 黒と白の市松模様(チェック模様) - チェッカーフラッグ。レースの終了を示す。
  • オイルフラッグ 赤とオレンジの縦じま模様 - オイルフラッグ。路面が滑りやすい状況にあることを示す。(状況が回復しなくても一定の時間で掲示を止める場合がある)
  • オレンジボールフラッグ黒地にオレンジ色の丸 - 通称「オレンジボール」。車番と共に掲示。当該車両にメカニカルトラブルが起こっていることを示す。
  • ホワイト&ブラックフラッグ対角線で分割されたそれぞれの面に黒と白 - 車番と共に掲示。当該車両への警告旗。スポーツマンシップに反する行為などに対して警告される。

[編集] 事故

近年では、車両規定の変更や新素材開発などによる競技車両の安全性の向上にとどまらず、レース場の設計上の安全性や医療体制の充実など、事故の発生防止と、事故の被害を最小限に抑える努力がなされている。その結果、大きな事故は減少し、事故による被害も縮小してきている。しかしこれらは、過去に起きた少なくない数の事故による犠牲者の上に成り立っていると言える。もっとも、この皮肉な現実はモータースポーツのみに限った話ではなく乗り物全体や他の道具の安全性の進化の歴史すべてに当てはまることは言うまでもない。


[編集] モータースポーツを主題とした作品

[編集] 映画

[編集] TVドラマ

[編集] オリジナルビデオ

  • シルバードリーム・レーサー(1980年 イギリス
  • プライド・ワン2〜Here I am(1989年 日本イタリア
  • トップライダー(1990年 日本)

[編集] アニメーション

[編集] 漫画

[編集] ゲーム

[編集] 関連項目

[編集] 陸上以外のモータースポーツ

水上で行われるもの
  • パワーボート - レギュレーションで規定されたモーターボートを使うスピードレース。海上に設定されたコースを同時に走って着順を競う。
  • ブルーリボン賞 (船舶) - 大西洋横断の最短時間を競うヒストリカルなタイムレース。スポーツとして行われるものではないが、1838年にはじまり以降延々と記録が塗り替えられ続けている。特にレギュレーションは定められておらず、その時々の優勝者のタイトルについては異論が出されることもある程度にわりとアバウトなもの。
  • 競艇 - 公営競技として行われているモーターボートのレース。
空で行われるもの
  • レッドブル・エアレース・ワールドシリーズ - 競技用機で行われるタイムレースのひとつでスポンサーがついてシリーズ戦となっている。空中に設けられた障害物を避けて飛ぶコースが設定され、一機ずつそのコースを飛行して、タイムを競う。
  • リノ・エアレース - 競技用機で行われるスピードレースのひとつで、空中に設定されたオーバルコースを同時に飛行して着順を競う。
  • マックロバートソン・エアレース - 飛行機の発展期に行われたチャレンジングで歴史的なレースで、イギリスからオーストラリアという長距離で競われた。使われた機体は基本的に実用機のもの。車でいうところのラリーレイドのようなものであった。

[編集] 外部リンク


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